聞き手を苛立たせる謝罪の言葉

よく報道で「世間を騒がせたこと」に対して謝っている人がいるけど、大抵の場合その事に関して悪いのは報道陣だよね? 余計なことを言うと、本気で謝るべき部分を軽視しているように聞こえてしまわないんだろうか?
「○○という立場にありながら……」も、似たような台詞。貴方はどれだけ自分を偉いと思っているんですか、と。仮にそれが正しかったとしても、世間の皆様は「あんたがやったことは誰がやったって犯罪なの!」と文句の一つも言いたくならないんだろうか? 特に同種の犯罪の被害者に対してはけんかを売ってるような…。


どうも私は「勝手に他人の分まで責任を負って謝る」というのが嫌いらしい。なぜならそれは、自分の責任をぼかすことだから。罪を大きく告白して、聞き手の減刑を期待でもしていると誤解されてもしかたがない。おそらく「自分の罪がどこまでかよく解らないからちょっと過大報告しておこう」という思考放棄なのだろうけれど、それって反省の放棄なわけで。
つまり、的を得ていない謝罪というものは「反省しきれていない」と解釈されかねないのでは?
もちろん謝罪の言葉の効果なんて聞き手依存。だから許しが欲しくて謝るというのなら、相手によってはそれでも良い。
だけど私は、謝罪の言葉としては本人が何を罪と思っているのかを聞きたいし、相手もそうだろうと思ってしまいがちで……。簡単に「ごめんなさい」が言えません。
きっと小さい頃に「謝れば良いと思っている」とかなんとか言われたに違いない。記憶にないけど。