文化だから守れ?

おそらくオーストラリアあたりに向かって言っているんだろうけれど、「捕鯨は文化だ、口だすんじゃない」という意見をあちこちで見かける。だけどこの意見って、ものすごくマズいんじゃない?
だって、「○○は文化だ」って理由になってないじゃん。相手はその文化そのものを否定してきているというのに…。それとも「他人の文化に口を出すな」とでも言いたいんだろうか? 文化なんて言ったら名誉の殺人だって割礼だって文化だ。そんなものをも保護し得る言葉に根拠を求めるなんて、冗談じゃない。
捕鯨否定論に反論したいのなら、地道に相手の主張に反論するしかないんじゃないかな。


「文化だから守りたい」というのは解る。でも「文化だから守るべき」とは言えない。仮に「野蛮な文化だから廃止しろ」と言われたのであれば、「文化だから」と言っても仕方がない。「その文化が野蛮であること」「野蛮な文化は廃止すべきであること」を相手に立証させるまで、反論する必要なんて無い筈。
ところで先住民捕鯨(或いは生存のための捕鯨?)という言葉があるのですね。確かに、これを引き合いに出して「だったらうちの文化も保護しろよ」という反論なら成り立ちそうですね。先住民捕鯨を認める根拠まで正確に調べたわけではないので何とも言えませんが。