AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜
騙されたっ!
なんというか、確かに帯にも粗筋紹介にも、一言としてそういうジャンルとは書いてないけど、普通はそう思うって…。
というか、その意表をついてきたのがこの作品なんだろうけどね。読んでいて非常に胸とかが痛くなった。…どうにも青春臭すぎて。
以下ネタバレ
ネタバレとは言っても序盤ですけどね。
どういうジャンルかといえば、主人公が邪気眼少女につきまとわれ、巻き添え的にクラスから無視されてしまうというややシリアスな物語。
夜の校舎で出会ってしまったのが運の尽き。件の少女は「自分は人から見えない」設定なのでやりたい放題。それで付きあう主人公もすごいですけど。
残念なのは、ラストが平凡だったこと。見事に予定調和で残念。もうちょっと突き抜けるか、意表を突いてくれないと…。
それにしてもあのクラスにおける貴族グループの中で「灼眼の〜」や「マリみて」を読んでハブにされない小鳩さんは何者なんだと問いたい*1。
ただ、誰でもとは言わないまでも、人って大かれ少かれ、自分だけの信念の世界で生きているものだよね、とか改めて思ったり思わなかったり。
STACIAカードのデザインが気に入らないからPiTaPaを買うのに躊躇したとか、可愛いから欲しいとか、怖いから近づきたくないとか、邪気眼の宿る腕を刺激したくないとか、奇異の目で見られることより目立つことが重要だとか。
程度を無視するとなんでも同一視できてしまう…。危険危険。
- 作者: 田中ロミオ,mebae
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/07/19
- メディア: 文庫
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*1:ついでにどっちも他社作品なんですけど…。