ちょっと奈良まで無計画小旅行。

出発

家でしばらくごろごろしていたため、奈良についたのは16時半。
それでも出発したのは、昨日宣言しちゃったゆえのこと。うん、途中でやる気が萎えそうな事柄は、日記に宣言しておこう。
近鉄奈良駅から出て、まず歩道の広さに驚きました。
なんだか車がすれ違えるんじゃないかとか考えつつ、博物館のある東方へ。
閉館まではしばらく時間があったので、せっかくだからと森というか山のほうへふらふらと彷徨ってみたり。

茶屋との遭遇

見れたら良いな、という程度に思っていた鹿は、期待せずともたくさん見れて満足。
でも角って切られてるんですね。そりゃそうか。
途中でお茶屋さんに出会ったのでちょっと遅めの昼御飯。
万葉粥と言う名の茸粥。
漬け物が粕漬なのには騙された気がしましたが、よく考えればここは奈良なのでした。奈良漬というくらいだから、ここで出てくるのはある意味当然ですね。いや、本当かどうか知りませんけど。
そう思って食べてみれば……あれ、意外と美味しいかも? だんだんアルコールに慣れてきているような気が。たぶん洋菓子のせいです。

鹿の鳴き声

その後東大寺に寄りましたが、噂の大仏とは対面できず。後で聞いたところによると、16時半までに入場しなきゃだめなようです。
暗くて南大門の仁王像も殆ど見えず。またいつかそのうち来るとしましょう。
大仏には会えませんでしたが、かわりに鹿がたくさんいました。
その近辺でドアの軋むような音を何度も聞いたので、たぶん鹿の鳴き声だったのでしょう。

本命、正倉院展

そして18時直前に博物館まで引き返し、正倉院展へ。
どちらかというと説明文を読んでいる時間のほうが長かったような。
実物だけ見てもあまり面白くないですしね。
ぱっと見てわかりやすいものとしては白瑠璃椀なんかがありますけれど、
現代においてはそこまで綺麗なものではなく、単なる硝子椀でしかないわけで。
事実、シルクロードの向こうの原産国で出土したものは皆腐食しており、
透明なままに残っているものは白瑠璃椀だけなのだとか。
そういう雑学を仕入れるというのは、ちょっと邪道な見方かも。
ところで、せっかく実物が見られるのだからと、
丸模様が本当に80個なのかを確認した人って結構多いですよね?
ちなみに上の4段は18個ずつで、5段目に7個、そして底に1個です。


他に幾つか印象に残ったものを幾つか。

  • 双六盤。

小さい頃にやったバックギャモンに似ているような気がして、後で調べてみたら、そのようで。
バックギャモンの元祖だという解説が無かったのは、そもそもバックギャモンがマイナだからなのか、それとも正倉院展に来るような人にとっては常識なのか?

  • 虹龍のミイラ

正体は貂なのですが、歯並びや一部向き出しの頚椎なんかを見ると、確かに龍とも思えます。
それにしても、英語版で虹龍を Rainbow Dragon って訳すのはどうなんだろう? 虹が龍って、英語圏の人に通じるんでしょうか?

  • ヤシの実

正確にはヤシの実をくりぬいて容器にしたもの。丸い穴が口になるように目が描かれており、かなり不気味。どう見ても日本人のセンスじゃねー、と思う以前にヤシの実なんだから東南アジアから届いたものなんでしょうけどね。

いや、宝物じゃないですけどね。倉が三連で、うち一つは校倉造じゃなかったんですってね。

  • 目録とか書類の類

楷書で綺麗に文字が並んでおり、意外と読めるのに驚きました。中国と違って日本の古い書物は崩し字で読めないものばかりだと思っていました。よく考えれば、漢字には成り立ちってもんがあるんですから、最初から崩し字だった筈が無いんですよね。

奈良国立博物館、出口

展示品は70前後だったかと思いますので、一時間ほどで丁度良く見てまわれました。
博物館にはカフェが併設されていましたが、営業は18時半までとのこと。
館内を適当にぶらついて、出てきたのは入ったのとは別の建物。
どうやら地下で繋がっていたようです。
目の前に広がる灯籠の海の撮影に挑戦したものの、携帯電話端末兼カメラでは殆どまともに写せず。
振り返れば闇に佇む博物館の古風な建物も素敵だったのですが、やはりカメラが力不足で残念。撮るには撮りましたが……。

駅、行基、スタバ。

駅前商店街にお茶漬のお店があったので立ち寄ろうと思っていたのですが、一人だったためか、門前払い。
ところで駅前には噴水があって、中心に行基の像があるんですけれども、なんだか寒そうでシュールでした。
小腹が空いたのでスタバに寄ってみれば、カップに鹿の絵が。流石は奈良!
と思わせておいて、実はトナカイでした。クリスマスにはまだ気が早いって……。