天上の愛 地上の恋

「バカかお前は こんな所にのこのこ来やがって」
「…バカはどっちよ」
「…俺だ…」

後輩に借りていた漫画を漸く読了。19世紀後半のオーストリアが舞台の歴史物です。当然のごとく歴史背景に関する記述が大量に出てきます。そんなことよりとりあえず家系図の一つもかきやがれ、とか思ったのは内緒。
とはいえストーリィの主軸はルドルフ皇太子とアルフレートの恋愛なので歴史とかは適当に流しておけば割とどうでも良かったり。アルフレートの優柔不断さとかルドルフの言葉足らず加減とかバーベンブルクのしつこさとかには非常に腹が立つので、他にお気に入りを作って読みました。主役の二人に興味が無くってごめんなさい。ヨハンとミリさえ見ておけば良いのです。
ヨハンがアルフレートからルドルフを奪い取るのはいつかいつかと楽しみにしたり、ミリ姉さんの格好良さに惚れ込んだり、いつフランとヴァレリーがくっつくのかと期待したり、ルドルフが海藤大*1に見えるとか、それを言ったらアルフレートはディルティー*2かとか、いやむしろルドルフは小林輪*3にそっくりだとか。
漫画という媒体の中で背景を如何に読者に解りやすく提示することの難しさを感じる作品だった。

*1:加藤知子「ひみつの海藤家」

*2:同上

*3:日渡早紀「僕の地球を守って」