たま◇なま 〜生物は、何故死なない?〜

ノベルジャパン大賞、大賞受賞作。でも同賞佳作の「カッティング」が面白かったので買ってみた。けどカッティングのほうが圧倒的に面白い、というのが印象。
この文庫の路線はよく解らないけれど、迷走しているってことなのだろうか?

たま◇なま ~生物は、何故死なない?~ (HJ文庫)

たま◇なま ~生物は、何故死なない?~ (HJ文庫)

鉱物宇宙人がやってきて美少女になっていて人類を滅ぼそうとする話。基本的に人類を見下しているので高飛車なのだけれど、ツンデレとは言えない気がする。某所の紹介ではツンデレ扱いだったけど。
というのは建前で、悪漢に両親と妹を奪われ、厭世的になっている少年のがいろいろ振り回されて再び人生を楽しみ始めるまでの話。宇宙人は種の保存のみを存在目的としているため地球の生命体の不合理さについて、やたらと問いかけるが、結局それだけ。少年は別の少女を見て勝手に問題を解決してしまうので、宇宙人の存在意義は微妙に低い。おかげで申し訳程度の萌え路線が哀愁を誘ったり誘わなかったり。