SHI-NO ―シノ―呪いは五つの穴にある (5)
「知識は得ている。……興味でしか学ぶ事のできない人よりは」
第5巻。とはいえこのシリーズにおいて順序は然程重要ではないので御安心を。特に今回は舞台が自室と病室だけで、あとは伝聞という珍しい構成であり、レギュラー陣とまったく関係ない事件を謎解きするだけ。要するに安楽椅子型。
SHI‐NO―シノ-呪いは五つの穴にある (富士見ミステリー文庫)
- 作者: 上月雨音,東条さかな
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2007/06
- メディア: 文庫
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「あの事件は、感情でしか辿りつけないんだ…!」なんて志乃が犯人の感情を受け入れられることを嘆いても、読者として抱く感想は、お前には想像力ってものがないのかと……。
今回のテーマは動機。とはいえもともと動機のおかしな犯罪ばかりであり、それらに比べれば今回のはまだまともというか、だいぶ素直な話。素直すぎて、ちょっと退屈。事件の内容ばかりで、あんまりキャラクタが動かなかったからかも。いつにも増して「僕」の理解力の乏しさに苛立ってしまう。
「こうすれば良いんですよ。貴方が支倉さんに、読み聞かせてあげれば良いんです。昔話とかそういう情操教育に良さそうなのを」
「前にチャレンジしたら、何処かの誰かさんに絶対零度の視線を向けられて諦めたよ」
「エターナルフォースブリザードですか」
なんのことだかよく分からないけれど、真白ちゃんはクスリと笑った。
ググってみれば2chネタかよ。作品的にもっとシリアス寄りな作品だと思っていたのでちょっと意外。
ついでに2chでの評判を覗いてみて驚いた。なぜかロリコンを自慢しあってる……。「先輩の人気がないのは実年齢のせいではなく、外見中学生ってのが既に年増だから」ってどういう発想だよ。