鳥籠荘の今日も眠たい住人たち 1

女装子がいると知って買った。後悔はしていない。
変人の巣窟である鳥籠荘における易しい話。児童文学のようなタッチでのんびり。できれば絵本か漫画で読みたいと思ってしまった。
ただ、漫画にすると普通の少女漫画になっちゃうんだよね。ファンタジーでもなんでもないし。
それはともかく挿画がとても素敵で素敵で。絵のための文章と言っても過言じゃない。
表紙の淡い絵もさることながら、口絵のべた塗りイラストがさらに可愛い。

ヌードモデル少女、衛藤キズナの話が三編。ひたすら画家のことを変態だと語るものの、だんだん惹かれていって。でも画家は彼女を代替品としか見てくれない。それだけの話かといえばそうでもないのだけれど。
どうも上手く言えないけれど、ちょっとこぢんまりしすぎかな。*1

でっぷりと太った大きな猫の着ぐるみ。しかしどうやら彼はちゃんと働いている人なのである。何故なら首にネクタイを締めているから。

残りの一編は、ゴスロリ女山田華乃子の語る着ぐるみパパの話。こちらのほうは普通に面白い。別に衣装がどうとかいうのではなくて、料理中の皿に手を出すパパが可愛いとか金魚鉢の金魚を捕まえようとしてしまうパパが可愛いとか。単に二人のイラストが可愛らしかっただけかもだけど。

*1:だがそれが良い。