プリンセスハーツ 〜両手の花には棘がある、の巻〜

ちょ、そんなとこでいきなり「つづく」かよ!
不意打ちをくらって混乱しています。
王宮仮面夫婦物語の第二弾。ルシードが遠征中にも関わらず、王宮にやってきた愛妾候補のオルプリーヌ。前巻で公妃ジルが自ら募集したこともあり、無碍に追い帰すわけにもいかず、とりあえず王宮に住まわせることに。帰還して驚くルシードへさらに追い討ちをかけるようにジルは言う。今後寝室は交互に通って下さいと。そしてルシードは交互に通う羽目になるのだった。ジルの寝室と、唯一の安息の地であるトイレに……。
前回大して活躍できなかったルシードが冒頭の戦いでは切れ者として描かれててちょっと意外。でも遠征帰還後は前巻同様にただの道化。ジルには敵わない。
今回は僧院の横暴への対処やプリーヌの奇行に頭を悩ませたりしたあげく、不意打ちで「次巻に続く」となってしまって非常に残念。謎の一つくらいは解決しておいてくれないとカタルシスが得られないじゃないか。双方向ツンツンにニヤニヤするだけじゃ足りないんだってば(いや少女小説レーベル的には正しいのかもしれないけど)。
というわけで、続きが非常に気になるという商業的に正しい一冊だと思います。

ちなみに執事とのBL成分は初回限定版のドラマCD補完のためか、本編では特になし。