鳥籠荘の今日も眠たい住人たち(2)

5巻の評判が良かったので続きを読んでみる。
あれ、こんなに面白かったっけ?
最近ラブコメ系というか莫迦っぽいのばかり読んでたからかな。
無闇にツンデレ美少女ばっかり出されても……。
そういえば昔、「世界を救うのはもう飽きた」って
キャッチコピーのゲームがあったような。
アトリエシリーズだっけ?
ラノベか漫画で「萌えも燃えももう飽きた」とか言って売り出したら面白そう。
でも燃えも萌えも読者各自の中にあるものなので難しいですね。
って感想と全然関係ないや。


連作短編。

「人魚姫になるための間違った方法」

キズナに憧れた後輩が鳥籠荘までやってきます。
よく解らない間にへれんさんという変人住人に唆されて狂っていく
彼女を見ていると、人間誰しも潜在的ヤンデレの素質を秘めているのかも、
と思わされます。ごめん嘘です。
でもキズナキズナというか、「ここの住人、みんな変人だから」で済む話なのかなぁ?

「ザリガニ/万引/スケッチブック」

幼少の頃の有生と由起の出会いと家出。
二人ってそういえば従兄弟でしたね。
表紙の子供はこいつらですね。
双子で瓜二つで中睦まじい母親姉妹、というところまでは良いのですが、
まぁ、実にミステリっぽいことをやらかしてくれます。
それはさておき、一巻を読んでいる人にとっては
「有生の黒歴史になるんだろうなぁ」という予想通りの展開でした。
そして予想通りに笑わさせて戴きました。ごちそうさま。

「彼女と彼の気まずい日曜、彼女と彼女?のハプニングな土曜」

ちょっとしたことで喧嘩したような状態になってしまった有生とキズナ
素直になれよ、と普通なら思うところですが、
由起に迫られたり、華乃子と有生が楽しそうに過していたりと楽しげなイベントだらけで、
あまりそんなことも思いませんでした。
有生の黒歴史を由起が語るシーンが、もう、なんというか「お前が言うか!」って感じです。
まさかお互い様だったとは……。
そんでもって最後にキズナの起こした気紛れのせいで、
捻れたキズナと有生の仲も、なんだか雲行きがさらに怪しくなって……。
そんなこんなで次巻に続きます。


ちなみに今回は華乃子が目立ちまくっていたように思います。
はっきり言って登場する意味はあまり無かったんですけどね。
本当に小学生ですか、という発想力に吃驚。
プレゼントの価値観といい、有生へのモデル志願といい……。
ところで華乃子をモデルにしたら犯罪って……有生さん、キズナも未成年ですよ?
そもそも未成年のヌードモデルってどうなんでしたっけ?
望月花梨のスミレグラスでは普通に写真のモデルで脱いでたけど、あれは自ポ法前だったからかな?
今だと線引きどの辺なんでしょう?
華乃子の発言でふとそんなことを思ってしまったのでした。