PiTaPa、区間指定割引の無駄っぷりについて。

PiTaPaで乗車すると、多くの交通機関では、同じ交通機関の同じ料金の乗車に対し、11回目から30回目までは1割引、31回目以降は1.5割引で乗ることが出来ます。これを「利用回数割引」といいます。これについては文句ありません。
一方、「区間指定割引」という制度もあり、事前登録こそ必要なものの、指定した区間に対し、「利用回数割引」適用後の値段と一ヶ月定期の値段を比較し、安いほうが自動的に選択されて請求されます。
ちなみに私の利用する区間で計算すると、一ヶ月定期の値段は、およそ一回乗車分のおよそ37.06倍でした。従って、19往復するならば定期の方が安くなります。……というのはPiTaPaを利用しなかった場合の話であって、利用回数割引を考慮すると、乗車賃が定期代を超えるのはなんと41回目、つまり21往復。


これだけ聞くと、出張の有無によって超えるか超えないかが決まるので丁度良いかのように思えますが、話はここからです。
普通、定期は一ヶ月で買わずに六ヶ月で買いますから、このままでは区間指定割引の効果は薄い。そこで考えられた(と思われる)のが、「連続利用割引」。区間指定割引の効果によって定期代が自動選択された月が連続すれば、さらに割引されます。2ヶ月目からは0.5割引ですが、5ヶ月目から1割引、8ヶ月目からは1.5割引になります。最初の六ヶ月で比較すれば六ヶ月定期のほうが安くなりますが、数ヶ月後には区間指定割引の連続利用割引適用額のほうが安くなります。


何が言いたいかというと、私がその恩恵に与るためには、毎月コンスタントに41回以上同じ区間に乗車しなければならないということです。利用回数が40回以下の月が出来ると区間指定割引が適用されませんので、連続割引をまた一ヶ月目から数えることになります。
出張がたまに入るので、九ヶ月コンスタントに、というのはちょっと無理。せめて一ヶ月定期の価格ではなく、連続利用割引適用後の請求額と利用回数割引による請求額を比較してくれれば……。
嘆いても仕方がないので素直に定期を買うと致しましょう。


それにしても、ある程度以上使うと、使わないより安くなるというのは不思議ですね。所得税でも似たような現象が起こりますけど。
たぶん、同じ料金でも運行距離の短い区間に乗るような人ほどうまみのある制度なのでしょう。ためしに計算してみたら、18往復で区間指定割引が適用される場所もあります。
こんな奇妙な制度、よく考えたものです。